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パラシネマ

Paracinema

1970年代初めに映像作家ケン・ジェイコブズによって使われ始めたと言われる用語で、通常の映画上映に必要な物質、映像機器、またその機械的な仕組みなどの要素のひとつまたはそれ以上を意図的に取り除くか、使わない事によって表現される映画を指す。エクスパンデッド・シネマ(拡張映画)同様、1960年代から作品が発表され、映画に必要不可欠だと考えられている要素を疑問視することにより、映画というメディアによる新たな表現方法を追求した試みのひとつ。代表的な作品として、客席の無い空間をスモークで満たし、スクリーンではなく壁に映像を映写して、光の円錐を生成するアンソニー・マッコールの『円錐を描く線』(1973)、フィルムを肉や野菜と炒め、すき焼きのたれで味付けをし、最後に生卵を混ぜた後、スクリーンに投げつけるトニー・コンラッドの『7360 Sukiyaki』(1973)、また、映写機の持つ、連続して静止画を映写する機能を使わないケン・ジェイコブズの『The Nervous System』シリーズ(1975-98)などがある。

著者: 西川智也

参考文献

  • Millennium Film Journal, No 43/44, “Paracinema – Performance”, , Millennium Film Workshop
  • Film Culture Reader, , P. Adams Sitney, Cooper Square Press, 2000
  • October, Vol. 103, “The Material of Film and the Idea of Cinema: Contrasting Practices in Sixties and Seventies Avant-Garde Film”, Jonathan Walley, The MIT Press

参考資料

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