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2017年05月15日号のバックナンバー

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フォーカス

反近代の逆襲──現代美術の見世物的転回に向けて

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[2017年05月15日号(福住廉)]

 千葉県の国立歴史民俗博物館で「見世物大博覧会 現代編」が開催されている(7月17日まで)。昨年、同館および国立民族学博物館が共催した「見世物大博覧会」の続編で、展示されているのは志村静峰による絵看板をはじめ、「人間ポンプ」こと安田里美による実演映像、見世物の公演を告げるビラやポスターなど、60点の資料。比較的小規模な展示であるとはいえ、往年の見世物小屋を可能なかぎり再現しようとした意欲的な企画展である。

キュレーターズノート

記録と記憶の“あとを追う” 野生のアーカイブの試み

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[2017年05月15日号(松本篤)]

イメージは、時間的/空間的な隔たりに対してどのように働くのか。
手探りのアーカイブづくりの“あとを追う”ことをつうじて、その答えを探る。

群馬県立近代美術館「群馬の美術2017──地域社会における現代美術の居場所」、アーツ前橋「Art Meets 04 田幡浩一/三宅砂織」

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[2017年05月15日号(住友文彦)]

 群馬県立近代美術館で開催中の「群馬の美術2017──地域社会における現代美術の居場所」を見に行った。これまで何度も作品を見ている作家が数多く集まる展覧会になった。かつてギャラリーや美術館、アトリエなどで見た作品が別の姿になってひとつの展覧会に集まる。そうしたいくつもの集散の運動から生まれる筋を想像すれば、展覧会のかたちはけっしてひとつではあり得ず、つねにかりそめのかたちによって現われるようにも思える。捉えがたく変わり続ける意識の運動が重なり合う場所に展覧会は形づくられる。私はその重なり合いを楽しみに開幕を待っていた。

裏声で歌へ

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[2017年05月15日号(中井康之)]

 「一番のがんは学芸員」という文化財観光の振興をめぐる山本幸三地方創生担当相の発言は、直ぐに撤回されたとはいえ、日本の政治中枢にいる者が常日頃そのように考えているということを端的に表しているのだろう。

「アール・ブリュット」を通して考えるアートと人と社会の関係性

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[2017年05月15日号(田中みゆき)]

 2017年3月20日まで滋賀県の近江八幡にあるボーダレス・アートミュージアムNO-MAで開催した「大いなる日常」展。障害のある人とない人による表現を同じ地平で扱うだけでなく、より広く人間の在り方そのものを相対的に考えるため、動物や植物、機械にも対象を広げた。そして、さまざまな命や知性が持ちうる創造性や、それらを通した世界との向き合い方に目を向けた展覧会とした。本稿では、企画の経緯と制作の背景について、企画者の立場から振り返りたい。

トピックス

[PR]変化する県展──清流の国ぎふ芸術祭Art Award IN THE CUBE 2017

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[2017年05月15日号(野村幸弘)]

「清流の国ぎふ芸術祭Art Award IN THE CUBE 2017」は、岐阜県美術展が一昨年、第69回をもって終了し、それに代わって今年、第1回目が開催されたまったく新しい形式の公募展である。本展は3年に1度開催のトリエンナーレ方式で、あいだの2年はこれまでの県展を踏襲発展させた「清流の国ぎふ芸術祭 ぎふ美術展」に一新されるとのことだ。

アート・アーカイブ探求

海北友松《月下渓流図屏風》無を日本的情趣とする──「山本英男」

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[2017年05月15日号(影山幸一)]

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