2018年04月15日号
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2017年12月01日号のバックナンバー

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フォーカス

【イギリス】「アート」と「医療」 かかわりへの模索──北東英国を中心に

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[2017年12月01日号(中野詩)]

 「アートと医療」についてのお話を書かせていただく機会を得た。「アート」と「医療」と聞くとどのようなイメージを抱かれるだろうか。多くの人が「癒やし」をイメージするだろう。しかし私は日本でその分野の仕事や活動に携わった経験から、時に「癒やし」には留まらない、受け手の背中を押すようなことが現場で起きているのを感じてきた。そもそも「アート」は「医療」と、どのような関係性を結べるのだろうか? 私はこのような内なる問いかけを学術的に探求するために、現在、英国で調査研究を続けている。来歴は著書情報に記載されているが、読者の理解を得るため、筆者がこの「アートと医療」にフォーカスするに至った思考と、実践の遍歴について具体的に触れようと思う。

キュレーターズノート

「高松コンテンポラリーアート・アニュアルvol.06/物語る物質」、「シュらん2017」、「猪熊弦一郎展 戦時下の画業」に見る地域と美術と美術館の関係/岡上淑子コラージュ展

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[2017年12月01日号(川浪千鶴)]

 本コラムの目的が「地域の活動のアーカイブ」にあるという青森県立美術館の工藤健志さんの意見には、全面的に賛成したい★1。
 膨大な来場者数を誇る東京単独開催の超弩級展を見るにつけ、楽しみつつも、一極集中という悪しき先祖返りはどこまでも続くと、げんなりした気分にもなるが、近年は地方の美術館やアート機関の底力を見せつけてくれる好企画展が格段に増え、元気をもらってもいる。「地域と美術」、「地域美術と美術館」という古くて新しいテーマに、改めてじっくり深くつきあってみたいと思う今日この頃である。

尾道芸術祭 十字路/海と山のアート回廊

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[2017年12月01日号(角奈緒子)]

 いつの頃からか尾道がアツい。海沿いの上屋倉庫2号が、建築家・谷尻誠氏の設計によって、自転車ごと宿泊できるホテル、レストラン、ショップなどが入る複合施設「ONOMICHI U2」に生まれ変わったのが2014年。それまでは廃屋のように佇んでいた建造物を見慣れていた人々は、元倉庫の変わりように驚いたに違いない。尾道では、このU2オープンのずっと前から、アーティスト・イン・レジデンスのAIR Onomichiや、空き家再生プロジェクトなども展開されており、こうした活動に参加するアーティストたちが短期にせよ長期にせよ滞在するようになっていた。この動きとどれくらい連動するのかはわからないが、移住者も増えているという。また、アーティストの柳幸典が中心となり、閉校となった中学校校舎を活用したアートセンターを、離島の尾道市百島に立ち上げたのが2012年。住民の高齢化などに起因する人口減少で、衰退の一途を辿っているように見えていたひとつの街は、いま、徐々に息を吹き返し甦ろうとしている。

artscapeレビュー

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