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2019年03月01日号のバックナンバー

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フォーカス

【コーチン】コチ=ムジリス・ビエンナーレ2018と南アジアにひろがる芸術祭

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[2019年03月01日号(黒岩朋子)]

インド南部のケーララ州コーチン(コチ)のアーティストが主体となり、2012年に始まったコチ=ムジリス・ビエンナーレ(KMB: Kochi-Muziris Biennale)が今年で4回目となった。インド初のビエンナーレの成り立ちは前に書いたので詳細は省くが、現代美術と縁がない場所で州政府や美術関係者、地元の住民を巻き込んで盛り上げ、2016年には観客動員数60万人に到達。いまではKMB財団の傘下で全国の美術大学から選抜した学生のビエンナーレほか、複数の企画が並走する。世界の美術シーンにおいては、知名度が年々上昇し、昨年12月には国際ビエンナーレ協会(IBA: International Biennial Association)総会のホスト地となるなど存在感をみせる。
KMBの誕生後に新たに生まれた南アジアの国際美術展の紹介とともに、2019年3月29日まで開催のKMB 2018についてレポートする。

キュレーターズノート

神戸アートシーン、「ハッピーアワー」のその先へ

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[2019年03月01日号(芹沢高志)]

これまでは開設に至る経緯やプロダクション・サポート・プログラムであるスタジオレジデンス事業、近隣文化施設や海外関連施設との連携などを通して、デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)の活動概要を紹介してきた。本項では少しKIITOを離れ、神戸のアートシーンについて、その現状と変化の兆しについて論じてみたい。

「視点を変えてミる」──中学生キュレーターたちと展覧会を企画する

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[2019年03月01日号(橘美貴)]

毛利直子氏(高松市美術館学芸員)の後任として四国エリア担当となった。初回となる本稿では、筆者が企画した「中学生キュレーター」について、立ち上げた理由や、プログラムの内容、展覧会の反響などを紹介したい。 高松市美術館は2018年で開館30周年を迎え、記念事業などを通して館の歴史を振り返ってきた。中学生キュレーターは30周年の締めくくりとなる第4期常設展を企画するプログラムを通して、未来に目を向ける企画として実施した。

トピックス

D-8ジャパン デザイン ミュージアム構想の道程を読む

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[2019年03月01日号(新川徳彦)]

さまざまなデザイン分野の8つの社団法人で構成される日本デザイン団体協議会(D-8)★1 ★2は、日本における総合的なデザイン・ミュージアムの設立を目指し、2006年以来多様な活動と情報発信を行なってきた。2010年9月には「DESIGN ふたつの時代[60s vs 00s]ジャパン デザイン ミュージアム構想」展を開催★3。翌年には同展覧会の成果をまとめた同名の書籍を刊行している(DNPアートコミュニケーションズ、2011)。それから9年。D-8が構想するデザイン・ミュージアムの中核をなすことになるジャパンデザインの系譜をたどるコンテンツの展示と、デザイン関係者によるパネルディスカッションおよび講演会が開催された。本レポートでは、これらの内容について報告する。

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