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2023年10月01日号のバックナンバー

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フォーカス

【ブリスベン】多文化の波にゆれる都市

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[2023年10月01日号(土岐文乃)]

オーストラリアは18世紀後半の英国からの入植、その後の産業革命による発展、20世紀の白豪主義という時代を経て、先住民族の権利の回復、多様な文化的背景をもつ移民の増加など、短い歴史のなかで大きな変貌を遂げてきた。各都市は、気候、自然環境、資源などが大きく異なり、発展の様子も大きく異なっている。これまでシドニー、メルボルンに比べてスローペースで発展してきたブリスベンは、パンデミック以降、急激な人口増加や建設ブームに湧いているという。2021年からブリスベンに拠点をもつ建築家・土岐文乃氏にその変化の様子をレポートしていただいた。(artscape編集部)

キュレーターズノート

多様な声に耳を澄ませる「セーフスペース」としての美術館と、文化事業のゆくえ──「Fukuoka Art Next」をめぐって

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[2023年10月01日号(忠あゆみ)]

アジアの窓口としての地理的・歴史的文脈をもつ福岡。その周辺で活動するアーティストや展覧会などについて長きにわたり興味深いテキストを寄せてくださっていた正路佐知子氏に代わり、今回からは福岡市美術館学芸員の忠あゆみ氏にバトンタッチ。日本近現代美術を専門とする筆者より、福岡から見えるアート周辺の風景をレポートしていただく。(artscape編集部)

トピックス

[PR]ポスターに潜む、印刷・加工のプロフェッショナルたちの協働──市谷の杜 本と活字館「宇野亞喜良 万華鏡印刷花絮 Aquirax Uno Kaleidoscope -Behind the Scene-」展

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[2023年10月01日号(小林英治)]

コロナ禍のなかの2021年2月、東京・市谷に、印刷の原点である活版印刷と本づくりをテーマとした「市谷の杜 本と活字館」(以下、「本と活字館」)が開館したことをご存知だろうか。かつて大日本印刷株式会社の市谷工場があったこの地には、前身の秀英舎が1886(明治19)年に工場を建ててから2010年代に至るまで、130年近くにわたり書籍や雑誌の一大製造拠点として知られていた。今世紀に入ってからの工場の再整備に伴いその機能は郊外の工場に譲ることになったが、このたび、大正時代に建てられた市谷工場を象徴する「時計台」を目印とする建物を修復し、印刷の魅力を広く一般に公開する文化施設として誕生したのが「本と活字館」だ。かつての印刷工場を一部再現し、活版印刷の作業風景を見学できる「印刷所」や、卓上活版印刷やリソグラフを用いて印刷と本づくりを実際に体験できる「制作室」、印刷や本づくりのプロセスを紹介する「展示室」などがあるが、現在、展示室では前後期8カ月にわたる企画展「宇野亞喜良 万華鏡印刷花絮 Aquirax Uno Kaleidoscope -Behind the Scene-」が開催中だ(後期展示は2023年10月29日[日]まで)。

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