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2023年11月01日号のバックナンバー

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フォーカス

【極北極】外洋と凍海の狭間に生きるイヌイットのグラフィックアート

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[2023年11月01日号(キオ・グリフィス)]

社会的政治的影響の下、近年アメリカの現代アートは、アメリカの原・先住民の発掘に着目点をおいた。私は昨年DNP文化振興財団の助成を受け、前からあたためていたアメリカのBIPOC(バイポック:Black, Indigenous, People Of Color:黒人、先住民、有色人種)のグラフィック史の調査を実現することできた。少数派とはもはや言えない多くのラテン、アジア、ブラック・アメリカン等の移民や難民の労力で支えられてきたアメリカの経済。「ポピュラー・エコノミー」、新興宗教のコマーシャリズム、文化の進化より停滞で成立した生活基準、国家軍事予算の維持などの現況の隙間に伝統芸術はともかく、BIPOCアーティストによる現代アートの居場所のことを考えられずにはいられない。現場調査は、大学関連の教授や図書館を糸口に、ほかのあらゆる大学、特にブラック・カレッジのような黒人の教育や文化水準の向上を目的に設立された施設を訪問または連絡して資料を集めた。

キュレーターズノート

街全体で探る、学びと体験の新しいかたち

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[2023年11月01日号( 平井真里)]

青森県内の五つの美術施設による連携プロジェクトが注目を集めるなか、そのうちの一館である八戸市美術館は、他県から巡回してきた展覧会にも八戸ならではの付加価値を含む鑑賞体験のあり方を、街全体を巻き込むかたちで積極的に模索している。同館の当初のコンセプトに立ち返りつつ、地域の活気や学びを醸成する数々の新しい試みについて、担当学芸員の平井真里氏にご執筆いただいた。(artscape編集部)

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