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2014年11月01日号のバックナンバー

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フォーカス

「遠く」は「ディスカバー」されたか(ディスカバー、ディスカバー・ジャパン 「遠く」へ行きたい DISCOVER, DISCOVER JAPAN展レビュー)

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[2014年11月01日号(土屋誠一)]

台北ビエンナーレ 2014

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[2014年11月01日号(岩切澪)]

 台北ビエンナーレ2014 (以下TB14) が開幕して一ヶ月余りが経った。筆者も数回足を運び、作品一つひとつの展示の機微は楽しんだが、正直、この展覧会をうまくレビューするのは難しいと感じている。それは、たいへん刺激的ではあるが、非常にスケールの大きな展覧会コンセプトとそれぞれの作品との繋がりが、やや心もとない気がしてしまうこと。それからこれは今に始まったことではないが、展覧会の内容とは別に、これが台北で行われる意義について、どうしても考えてしまうからだ。

キュレーターズノート

北海道の美術家レポート⑥Sprouting Garden(スプラウティング・ガーデン)[後編]

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[2014年11月01日号(岩﨑直人)]

 札幌芸術の森美術館、北海道立近代美術館を主会場とした「札幌国際芸術祭2014」が成功裏に幕を閉じた(7/19〜9/28)。その連携事業「Sprouting Garden(スプラウティング・ガーデン)—萌ゆる森—」展(札幌芸術の森美術館、関口雄揮記念美術館共同企画)も間もなく終幕する(7/5〜11/3)。グローバルな視点から出品作家の選定がなされた芸術祭に対し、北海道の作家に特化したのがこちらの展覧会である。地域美術の一端を積極的に紹介することに重きを置くことで本祭との差別化を図ったわけで、別趣の展覧会をそれぞれに堪能する来館者の様子を見るにつけ、その役割は十分に果たされたのではないかと思う。

石元泰博展示室オープン/オープン記念「石元泰博写真展──この素晴らしき世界」/アーティスト・イン・レジデンス須崎「現代地方譚2」

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[2014年11月01日号(川浪千鶴)]

 シカゴと東京、ビルが立ち並ぶ都市の相貌と街角で出会った人々の表情。桂離宮と伊勢神宮、伝統的な日本建築に見る直線の美と螺旋状の時間。空き缶や雲、落ち葉、雪道の足跡……、瞬間と永遠が重なり合ううつろうものたち。
 ゆるぎない画面構成と光と影が織りなすモノクロームの美で知られる石元泰博の写真世界には、西洋の造形性と東洋の思想が対立することなく「不二」として存在している。「写真の在り方」を問いかける作品群は、時代や国を超えて多くの人々を惹きつけ続け、その感動は古びることがない。

デジタルアーカイブスタディ

美術書誌のいま──革新的な美術文献探索システム「アート・ディスカバリー・グループ目録」

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[2014年11月01日号(川口雅子)]

 2014年10月、デンマークの首都コペンハーゲンで美術図書館の国際会議が開かれた。メイン・テーマは5月に公開されたばかりの美術文献探索システム、「アート・ディスカバリー・グループ目録」(以下、「アート・ディスカバリー」)。ヨーロッパ、北米、オーストラリア、アジア各国の美術図書館が協同し、参加60館の蔵書と14億件もの雑誌記事データをワンストップで検索可能にする学術研究支援ツールである。かつてない規模を誇るこの革新的システムはなぜ生み出されたのか。会議の模様を交えながら、美術図書館の最新の動向を追ってみたい。

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