現代美術用語辞典 1.0

「今日のイギリス美術」展

Aspects of British Art Today
2009年01月15日掲載

1982年に東京都美術館、栃木県立美術館、国立国際美術館、福岡市美術館、北海道立近代美術館を巡回した展覧会。二部構成をとり、導入のパートIでは、A・カロ、F・キングなど、日本でも当時すでに知られていたアーティストや50-60 年代に活躍していた作家を取り上げた。同展のメインであったパートIIでは、70年代後半から80年代初頭の、まさに「今日の」アーティストが紹介された。そのなかにはアート&ランゲージ、ギルバート&ジョージ、D・ホックニー、B・マクレーンなど、コンセプチュアル・アートハプニングポップ・アートなどの60年代の動きを受け継ぎつつ70年代を代表する作家やグループが含まれていた。その一方では、ストイックに抽象的平面を追及する抽象表現主義的なB.ローのような作家も含まれていた。同展は、コンセプト、素材、表現形式に関わりなくイギリス美術の「いま」を大規模に紹介した展覧会といえ、日本の作家に強い衝撃を与えた。

[執筆者:浅沼敬子]

現代美術用語辞典 2.0

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