現代美術用語辞典 1.0

カルティエ現代美術財団

Fondation Cartier pour l'Art Contemporain
2009年01月15日掲載

貴金属で有名なカルティエが1984年、パリ郊外のジュイ・オン・ジョセに、企業メセナ活動として設立した現代美術を扱う財団。初代ディレクターはマリ=クロード・ボー。「われらの80年代」展(1989)など有名な展覧会を行なう一方で、アーティスト・イン・レジデンスにも重点を置いた活動を行なった。1994年、パリのモンパルナスにフランス人建築家ジャン・ヌーヴェルの設計により、ガラス板4枚が並ぶ構成の展示施設をつくり、移転した。現在のディレクターはエルベ・シャンデス。1998-99年には「三宅一生」展が開かれ、日本でも話題となった。メルセデス・ベンツなどと並んで、現代美術の企業メセナの代表であり、メセナ活動を批判するドイツ人アーティスト、ハンス・ハーケの作品のモティーフにも用いられた。

[執筆者:鷲田めるろ]

現代美術用語辞典 2.0

▲ページの先頭へ