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現代美術用語辞典 1.0

具体美術協会

Gutai
2009年01月15日掲載

1954年7月に、戦後美術の活性化を目的として結成された組織で、吉原治良、吉田稔郎、嶋本昭三らの設立メンバーに、翌年に白髪一雄、田中敦子、村上三郎、金山明らが合流。55年10月に開催された第一回合同展の案内状に、吉原は「これが美術であるかないか、そんなことはどちらでもよさそうです」と書きつけ、この尖鋭的な芸術運動のマニフェストとしてみせた。事実、白髪が泥の中で半裸で悶えたり、村上が衝立の紙を突き破ったりする突飛なパフォーマンスは、ほぼ同時期の「アンフォルメルとリンクするかたちで海外にも知られるようになった。今でこそ戦後美術のエポックとして高く評価されているものの、当時は随分と白眼視されたことだろう。そしてまた、運動が尖鋭的であった分その寿命もまた短く、「具体美術協会」自体は72年の吉原の死まで存続したが、その実質的な命脈は58年の第二回合同展で終わりを迎えたと言ってよい。なお94年にポンピドゥー・センターで開催された「境界を越えて」展では、Gutaiは戦後の日本美術を代表する動向と位置づけられている。

[執筆者:暮沢剛巳]

現代美術用語辞典 2.0

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2016年06月15日号