現代美術用語辞典 1.0

テート・ギャラリー

Tate Gallery
2009年01月15日掲載

英国美術のコレクター、ヘンリー・テイトの寄贈コレクションを母体に、ナショナル・ギャラリーの英国美術を統合して1897年ロンドンのミルバンクに開館。16世紀以降の英国美術を中心に、1917年より収集対象を海外に拡げて建物・分館ともに拡大を続ける。現在、J・コンスタブルやW・ブレイク、ラファエル前派のほか、膨大な作品数のターナー・コレクション(1987年専用のクロア・ギャラリー開設)で知られるミルバンク本館を中心として、リヴァプール(倉庫を改装して1988年開設)とセント・アイヴズ(1993年開設。B・ヘップワース美術館[当地はヘップワースらの「セント・アイヴズ・ペインターズ」に代表されるアーティスト・コロニーだった]と彫刻庭園併設)に分館を持つ。雑誌『テート――アートマガジン』を発行し、個人回顧展・企画展(年4回の現代作家紹介シリーズ「アート・ナウ」等)のほか、1984年より毎年英国の現代美術作家に対して授与される「ターナー賞」を創設し、候補者のグループ展を本館で開催。リバプール館は親しみやすさをテーマとして青少年による展覧会企画・制作のワークショップ「ヤング・テート」を毎年行なうなど各館が独自色を出した活動を行なっている。なお、2001年以降、同年英国美術専門として再開館するミルバンク館、2000年開館の現代美術専門のロンドン・バンクサイド館との4館体制でコレクションの循環式展示替えを行なう予定。

[執筆者:三本松倫代]

現代美術用語辞典 2.0

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