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東京アートミーティング(第5回)新たな系譜学をもとめて‐ 跳躍/痕跡/身体

最終更新日:2014年09月26日

先の見えにくい不安な時代、人は確かなものとしてまず自分の身体を確認しようとします。この身体にある感覚や記憶、知恵がどこからきたのか痕跡をたどろうとするのです。

ダンス、能・狂言や歌舞伎などの伝統芸能、演劇、スポーツ、武道などの身体表現は、言語を超えたコミュニケーションとして、あるいはローカルなトポスや文化の記憶として、私たちの精神生活に深くかかわってきました。にもかかわらずそれらの多くは、アートの歴史において、モダニズムの価値観からとりこぼされてきたのです。

本展「新たな系譜学をもとめて」は、身体に残された記憶や知の痕跡が、それぞれの時代の表現にとりいれられ、新たな創造を産み出してきた系譜をたどり、現在の表現を見直すことを意図しています。今回は狂言師であり、現代演劇やパフォーマンスへの出演や演出でも活躍する野村萬斎を総合アドバイザーにむかえます。その身体は600年にわたる伝統の型を継承しながら、現代まで一気に跳躍して、さまざまな現代の表現と交わることで、新しい創造の遺伝子をつくりだしています。例えば、極限まで簡潔化された能の動きは、言葉を排して、ミニマルな形の反復を特徴としたダムタイプとつながり、新たな系譜学の可能性を示唆します。

本展は、絵画、映像、インスタレーション、50年代以降の能や舞踏など前衛とのかかわりをたどる資料展示や、会場内で行なわれるパフォーマンスとあわせて構成されます。従来のアートにおけるパフォーマンス展にはなかった、新しい展示の試みとなります。

会場
東京都現代美術館
会期
2014年9月27日(土)―2015年1月4日(日)
入場料
一般1,200円(960円)/ 大学生・専門学校生・65歳以上900円(720円)/ 中高生600円(480円)
小学生以下無料(保護者の同伴が必要です)*( )内は20名以上の団体料金
*身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付き添いの方(2名まで)は無料です。
*毎月第3水曜日は65歳以上の方は年齢を証明できるものを提示していただくと無料になります。
*本展チケットで「MOTコレクション」もご覧いただけます。 同時開催の「ミシェル・ゴンドリーの世界一周」展との2展セット券 一般1,600円、大学生・65歳以上1,300円、中高生900円
休館日
月曜日(10/13、11/3、11/24は開館)、10/14、11/4、11/25、12/28- 2015/1/1
開館時間
10:00〜18:00*入場は閉館の30分前まで
問い合わせ先
東京都現代美術館 03-5245-4111(代表) 03-5777-8600(ハローダイヤル)
主催
東京都、東京都現代美術館・東京文化発信プロジェクト室(公益財団法人東京都歴史文化財団)、 産経新聞社
総合アドバイザー
野村萬斎
出品作家
チェルフィッチュ、チョイ・カファイ、ダムタイプ、ダグラス・ゴードン&フィリップ・パレーノ、金氏徹平、シャロン・ロックハート ノア・エシュコル、アンリ・マティス、ジュリー・メーレトゥ、村上三郎、エルネスト・ネト、野村萬斎、大植真太郎+森山未來+平原慎太郎、インバル・ピント&アブシャロム・ポラック・ダンスカンパニー、ジャクソン・ポロック、Dentsu Lab Tokyo & Rhizomatiks 、白髪一雄、田中敦子、サイ・トゥオンブリー、吉原治良
パフォーマンスプログラム
キュレーター:中村茜、塚原悠也(contact Gonzo)
特別協力
中田英寿
URL
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/seekingnewgenealogy.html#tabs=tabs-1