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蓮沼執太「作曲的|compositions: space, time and architecture」

最終更新日:2015年05月25日

シリーズ「言語と空間」
青森公立大学国際芸術センター青森[ACAC]では、様々な領域を横断しながらも一貫して「ドローイング」という根源的かつ未来的な思考と表現を探求している鈴木ヒラクと、音のかけらを無数の場所に散りばめ独自のスコアを生み出すことで広範な「作曲」活動を展開する蓮沼執太による、連続する2つの個展シリーズ「言語と空間」を開催しています。後半の展覧会、蓮沼執太による「作曲的|compositions: space, time and architecture」が5月30日(土)よりスタートします。


 蓮沼執太は、一般的に音楽家として想像される作曲や演奏という活動(CD/レコードの発表、コンサート公演、他の音楽家やファッションショー等への楽曲提供や音楽プロデュース)以外に、映画制作、舞台作品制作や、映像、立体、インスタレーションなどの形式で展覧会でも発表を行い、「音楽」とは何かを常に考え実践しているアーティストです。本展のタイトル「作曲的」が表わしているように、蓮沼にとっては展覧会をつくることも作曲という音楽家としての行為の一つと考えられています。
 本展では、青森で制作される新作と過去の作品を再構成した14点の作品がギャラリー内と屋外に用意されます。青森では、蓮沼がACACの敷地内の森の中を歩いて録音した音を用いた作品、また、蓮沼の曲を聞きながら青森市民の方が歌っている様子を撮影した映像作品などを制作します。
 それ以外には、約60mの巨大な弓形をしたギャラリーAの特性を利用して、ギャラリーAの端に設置された装置が発する音が逆側の端にいても聞こえるような作品や、試験管が動くと中に入れられたビーズ状の粒が動いてかすかな音を発する作品、低音の振動によって動くやじろべえのような作品など、様々な音や音を伴う/生み出す現象を体験することができます。また、屋外の水のテラスには噴水のような水の落下で音を発する作品、ギャラリーとは別室のAVルームではライブ映像を公開し、展示棟全体を周遊するように鑑賞することができます。
 「作曲」と聞くと、音符を組み合わせて五線譜に並べ楽曲を作ることを思い浮かべる方が多いかと思います。蓮沼は本展について、サブタイトルにある「space(空間)」「time(時間)」「architecture(建築)」を「メロディ 」「リズム」「ハーモニー」に置き換えています。本展では、それぞれの作品を体験しながら、音符を組み合わせリズムを取り楽曲を作るのと同じように、一つずつの作品と展覧会を取り巻く環境を組み合わせ、自分だけの一曲を作曲するように楽しんでいただけたら幸いです。


■関連イベント
□環ROY × 蓮沼執太 × U-zhaan 即興ライブ @ACAC
蓮沼執太、ラッパーの環ROY、タブラ奏者のU-zhaan、3人での即興トリオ。ACACでの作品からの音や環境と演奏し共振します。インプロヴィゼーションの新しい方法を現場で作り上げるユニークなトリオ編成でのライブをお楽しみ下さい。
会場:国際芸術センター青森ギャラリー、または野外ステージ
2015年6月13日(土)15:30~16:30/無料

□ギャラリーツアー
6月13日[土] 14:30 -16:30 /無料

□楽譜ツアー
お喋りしたり文章を書いたり、色々な方法を試しながら展覧会の楽しみ方を見つけます。最後には特製鑑賞ガイドにまとめます。
2015年6月21日[日] 14 :30 -15:30 /無料

※イベントは申込不要です。直接会場においでください。

会場
青森公立大学 国際芸術センター青森 ギャラリーA, Bほか
(青森県青森市合子沢字山崎152-6)
会期
2015年5月30日(土)~6月28日(日)
入場料
無料
休館日
会期中無休
開館時間
10:00-18:00
問い合わせ先
青森公立大学 国際芸術センター青森
Tel.017-764-5200 Fax.017-764-5201
E-mail: acac-1@acac-aomori.jp
主催
青森公立大学 国際芸術センター青森
ウェブサイト
http://www.acac-aomori.jp/air/2015-2/