アートフラッシュニュース

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「とりのゆめ / bird’s eye」

最終更新日:2017年01月13日

90年代後半からビエンナーレ、トリエンナーレに代表されるような、都市活用の一環としてアートと地域の連携プログラムが盛んに開催され、近年ではアートツーリズムなどの観光活動により、産業や経済に結びつく新しい芸術との関わり方が絶えず探り続けられています。
しかし、消費されていく状況の中で数十年続くようなアートプロジェクトは稀であり、地域との関わりで必ずしも良い結果が生まれるともかぎりません。
また、経済的な状況により長期的な企画が立てにくい中で、アートセンターがどのようにして「まち」と関わっていくことが出来るでしょうか。

この思いを起点として、神戸アートビレッジセンターでは2016年に、美術家の井上明彦氏とヒスロムによる「新シク開イタ地」を開催しました。
KAVCの建つ「新開地」をテーマにしながら、「土地が新しく開く」とはどういうことか?という根本的な疑問に立ち返り、海洋研究開発機構(JAMSTEC)の協力を経てアートとサイエンス両方の視点から、「土地」そのものを考える展覧会を開催しました。
そして、今年は、美術家の伊達伸明氏と、建築・空間・まちに関する調査と提案を行っているRADのメンバー榊原充大氏と木村慎弥氏を迎え展覧会を開催いたします。

本展覧会では「新開地」のテーマは継続しながらも、まちを楽しむ手法として編み出された「しらんけど考古術」という新しい切り口を提示します。
時として荒唐無稽な民話や昔話の方が史実よりも土地への親近感を喚起することがありますが、この手法は、現代の事象からさかのぼって創作した「地域の誕生秘話」をもとに、空想の翼を持って今の風景情報の見方を探るという試みです。
過去/現在、事実/空想を軽やかに行き来しながら、多角的に土地を愛でることを目的とした展覧会です。

また、「とりのゆめ」と題された本展覧会では会場の入り口を2つ用意しています。 同じストーリを元に両者で読み解き方が変わり、リテラシーや善悪の問いなど、最後に展示される壮大なオチと共に、楽しんで頂けると幸いです。

ウェブサイトより)

オープニングパーティー&トーク

展覧会に携わった3名(伊達伸明、榊原充大、木村慎弥)を迎え、本展覧会のみどころや「とりのゆめ」とは何かを話します。トーク終了後にパーティーを開催いたします。

日時:2月18日(土)18:00-
料金:無料
出演:伊達伸明、榊原充大、木村慎弥

遺産創造という考え方

拡大し続ける世界遺産の概念の中で、考古学の現場に起こりつつある変化について、2016年夏に京都文化博物館で開催された「アートと考古学展」の企画担当学芸員・村野正景さんにお話を伺います。「遺産創造」ってなに?

日時:2月26日(日)15:00-
料金:無料
聞き手:伊達伸明
ゲスト:村野正景さん(京都文化博物館・考古学担当学芸員)
日本・中国・中米などで考古学調査に従事。現在は「インカ帝国展」「黄金のファラオと大ピラミッド展」「京都府内の学校所蔵考古歴史資料展」「アートと考古学展─物の声を、土の声を聴け─」などの展覧会を担当すると共に、地域組織や学校との連携事業を実施。

会場
神戸アートビレッジセンター
(神戸市兵庫区新開地5丁目3番14号)
会期
2017年2月18日(土)〜3月5日(日)
入場料
無料
開館時間
12:00〜19:00
問い合わせ先
kavc@kavc.or.jp
主催
神戸アートビレッジセンター[大阪ガスビジネスクリエイト株式会社]
ウェブサイト
http://www.kavc.or.jp/art/eam/2016/