アートフラッシュニュース
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TERATOTERA祭り2017 Neo-political〜わたしたちのまつりごと〜
最終更新日:2017年11月08日
漠然とした不安が頭をもたげる。何かがさし迫っているのだがどうすることもできない焦燥感。変わらないと思っていた日常が非日常へと急速に変貌をとげ、分厚い暗雲が頭上に立ち込めてくる。
6年半前、大地が大きく揺れて以降、言いようのない不安の影はわたしたちの生活を徐々にだが確実に覆うようになってきている。原発事故、集団的自衛権、普天間移設問題、憲法改正、ヘイトスピーチに共謀罪。国外に目を移せば、絶対にありえないと言われていた大統領が誕生し、世界中で難民や移民問題は未だ解決策を見出せていない。近隣諸国との歴史認識の溝は埋められないばかりか、核の恐怖が現実に忍び寄りつつある。
こうした中、日本でもPolitical(政治的)な表現が、ここ数年よく見られるようになった。ただその多くは、作品制作のために政治問題を扱っているようにも見えてしまい、わたしたちの生活からはどこか遠い印象を受けてしまう。アートというゲームの中だけで成り立つPolitical Correctness(政治的に適切)な表現の蔓延。
では大きく変動をとげるこの社会の現状に対して、わたしたちは個として何もできないのだろうか。大きな流れに身を委ねることだけしか選択肢は残されていないのか。
今回のTERATOTERA祭りでは、『Neo-political 〜わたしたちのまつりごと〜』というテーマを掲げた。参加をお願いした作家たちは、個人的な興味や問題から作品を制作し、一見すると政治的な表現とはほど遠いイメージを持つものが多い。ただ僕には、彼ら、彼女らの個人的な表現が、どこかでより大きな問題へと繋がっているように感じてならない。大文字の政治ではない、個からしか辿り着くことのできない新たな政治的な表現。
今回、一点だけ作家にお願いしたことがある。それは観客を自らの作品に何らかの形で巻き込んでいって欲しいというもの。政治とはその社会に生きるすべての人が参画すべきものであって、他でもないわたしたち自身の問題なのである。個人としてしか触れることのできない、まつりごと=政治の手触りをこの3日間を通して訪れた人たちと共有したい。
アート展示
9名、1組のアーティストによる、来場者参加型の新作展示。
まずは北口交番横(武蔵野市中町1-14)へお越しください。詳細マップをお配りします。
日程:11月10日(金)、11日(土)、12日(日) 11:00〜19:00
作家:有賀慎吾、うらあやか、江上賢一郎×Micheal、off-Nibroll、中崎透、二藤建人、村上慧、山城知佳子、山本篤、和田昌宏
MAP:map_teratotera2017
ライブパフォーマンス(切腹ピストルズ)
日時:11月12日(日)13:00〜14:00
会場:北口交番横(武蔵野市中町 1-14)
参加費:無料
トークイベント
Neo-poriticalについて考える、締めくくりのトークショー。
今回の展覧会の参加アーティストが登壇し、「政治と芸術」をテーマに今の政治状況における自身の生活や活動について語り合います。
日時:11月12日(日)19:30〜21:00
会場:三鷹中央ビル2階(三鷹市下連雀3-28-20)
参加費:無料
- 会場
- JR三鷹駅北口周辺施設、空店舗など(会場は全て三鷹駅から1〜5分の範囲です)
- 会期
- 2017年11月10日(金)11日(土)、12日(日)11:00〜19:00
- 入場料
- 無料
- 主催
- 東京都、アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、一般社団法人Ongoing
- ウェブサイト
- TERATOTERA祭り2017
展示やパーフォーマンスなどの詳細は、ウェブサイトをご確認ください