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近くへの遠回り─日本・キューバ現代美術展

最終更新日:2018年05月17日

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は、現在キューバ・ハバナ市で開催している現代美術展「近くへの遠回り―日本・キューバ現代美術展」の展示を再構築し、2018年6月6日から6月17日までスパイラルガーデン(東京)において帰国展を開催します。

本展は、「距離」を一つのテーマに、物事・事象の近さや遠さとは何かを問う意欲的なものです。会期中、日本・キューバ両国のキュレーター・アーティストによるトークの開催も予定しております。

日本では、野球や葉巻、映画「ブエナ・ビスタ・ソシアルクラブ」に登場する音楽、ルンバやサルサなどのダンスで知られるキューバですが、現代アートについては、ほとんど知られていません。しかし、30年以上の歴史を持つハバナ・ビエンナーレは、世界中の美術ファンから注目を集めており、キューバ人アーティストたちの洗練された表現の数々は、普段どこか遠いイメージのあるキューバという国を身近に感じさせます。一方で、街中を50年代のクラシックカーが現役で走り、インターネットなどの通信環境が整っていないキューバに一歩足を踏み入れると、時間がとまったような感覚にとらわれます。

本展の舞台は、文化的な成熟度によって感じる近さと、古い街並みだけでなく社会・政治体制の違いが生む遠さとの間で揺さぶられる場所。一様に捉えることができない近さと遠さにまつわる諸関係を見つめ直しながら、日本とキューバの現代に生きる作家たちの表現を紹介しています。

ウェブサイトより)

レニエール・レイバ・ノボ《Untitled (military and civilians)》(2018)[撮影:Maité Fernández Barroso]

岩崎 貴宏《テクトニック・モデル(寓話のよう)》(2018)[撮影:Luis Joa]

レアンドロ・フェアル《Life already changed》(2017)[撮影:Luis Joa]

高嶺格《歓迎されざる者》(2018)[撮影:Luis Joa]

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岡田有美子/服部浩之



会場
スパイラルガーデン(スパイラル1F)
(東京都港区南青山5-6-23)
会期
2018年6月6日(水)~17日(日)
入場料
無料
開館時間
11:00~20:00
主催
独立行政法人 国際交流基金
キュレーター
岡田有美子(インディペンデント・キュレーター)
服部浩之(インディペンデント・キュレーター)
アベル・ゴンサレス・フェルナンデス(インディペンデント・キュレーター)
ブランカ・ビクトリア・ロペス(ウィフレド・ラム現代美術センター)
アドバイザー
正木基(美術評論家)
マルガリータ・ゴンサレス・ロレンテ(ウィフレド・ラム現代美術センター)
参加作家(五十音順)
〈日本側作家〉
岩崎貴宏、高嶺格、田代一倫、三瀬夏之介、ミヤギフトシ、持田敦子、毛利悠子
〈キューバ側作家〉
グレンダ・レオン、ホセ・マヌエル・メシアス、レニエール・レイバ・ノボ、レアンドロ・フェアル
協力
ウィフレド・ラム現代美術センター Consejo Nacional de las Artes Plásticas (CNAP) キューバ文化省 在キューバ日本国大使館
ウェブサイト
http://www.jpf.go.jp/j/project/culture/exhibit/domestic/2018/04-01.html