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シンポジウム「封鎖都市と演劇身体  GLOBAL PANDEMIC 2020 の中に如月小春を甦らせる」オンライン開催

最終更新日:2020年11月11日

如月小春(1956-2000)が駆け抜けたのは世紀末の東京であり、日本だった。2020年は、彼女の思いがけない急逝からちょうど20年後に当たる。コロナ・パンデミックが吹き荒れるこの「20年後の世界」に、如月小春を呼び戻してみたい、そのような思いでこのシンポジウムは企画された。1970年代末から90年代末まで、如月が疾走した20年間を、その死を境にしてちょうど等距離にある時点から振り返り、彼女の声と対話しながらその演出家・戯曲家としての先見性や同時代性、私たち自身の未来への手がかりを探索する。

このシンポジウムでは、オンライン会議の特性を利用し、如月小春は声で登壇する。20世紀末都市の中での演劇の場所(セッション1)、1990年代のアジアと日本、そして女性たちの声の場所(セッション2)、演劇人如月小春とは何者だったのかという問い(セッション3)、という3つのテーマを設定し、それぞれのテーマに関連して如月自身に発言していただく。その発言から出発し、彼女のことを熟知する、あるいはその戯曲や舞台を通じて知る、さらには彼女が起こした流れの先で先鋭な活動をしている方々に如月の現在を語っていただこうと思う。

本シンポジウムは、文字だけでなく、映像や音声のアーカイブ資料を通じて過去と対話できるようになった時代、演劇的なるものはいかなる身体や場のなかに成立するのかを考える実験的な試みでもある。

ウェブサイトより)

プログラム

13:00〜13:10 企画趣旨の説明:吉見俊哉(東京大学教授)

13:10〜14:40 セッション1:20世紀末都市の彼方から──消費都市と演劇する身体
パネリスト: 如月小春、細川周平(音楽学者、国際日本文化研究センター名誉教授)、土佐尚子(メディアアーティスト、京都大学教授)高山明(演出家、東京芸術大学准教授)、堀内仁(演出家、LABO!)
司会進行:吉見俊哉
映像(インターミッション):1990年代のアジア女性演劇会議の活動

15:00〜16:30 セッション2:ニッポンの終わり、浮上するアジアと女性
パネリスト: 如月小春、李静和(成蹊大学教授)、矢内原美邦(振付家・演出家・劇作家、アジア女性舞台芸術会議代表)、羊屋白玉(演出家・劇作家・俳優、アジア女性舞台芸術会議代表)、相馬千秋(アートプロデューサー、芸術公社代表理事)
司会進行:吉見俊哉
映像(インターミッション):如月小春が疾走した1980~90年代

16:50〜18:20 セッション3:廃墟のなかから:身体と声、言葉を立ち上げる
パネリスト:如月小春、野田秀樹(演出家・劇作家・役者、東京芸術劇場芸術監督、多摩美術大学教授)、横山佐和子(兵庫県立こどもの館館長)、外岡尚美(青山学院大学教授)、内野儀(学習院女子大学教授)、太下義之(同志社大学教授、国立美術館理事)
司会進行:吉見俊哉

18:25〜18:30 閉会の辞:瀧川真澄(女優、2020如月小春プロジェクトコーディネーター)

イベント概要


会場
ウェビナー視聴
会期
2020年11月29日(日)
入場料
無料(定員・先着500名)
申込方法:こちらより事前に登録ください
開館時間
13:00〜18:30
主催
東京大学ヒューマニティーズセンター、東京大学大学院情報学環吉見研究室
共催・協力
東京文化資源会議、兵庫県立こどもの館、アジア女性舞台芸術家会議、早稲田大学演劇博物館、芸術公社ほか
ウェブサイト
http://artscommons.asia/news/1171