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恵比寿映像祭2024「月へ行く30の方法」

最終更新日:2024年01月22日

アメリカのアポロ11号による月面着陸から半世紀以上が経ち、人々が気軽に月へ行くことも技術的に不可能ではなくなりつつあります。しかし、最先端の科学技術や理論以上に、一見それとは結びつかないようなアーティストたちの思考や実践が、新しい発見や創造につながり、月へ向かうための大きなヒントになるかもしれません。

恵比寿映像祭2024では、「月へ行く方法」という命題を、写真や映像を主とした様々な表現によってひも解き、アーティストだけでなく、そこに参加する観客とともに考えていく試みを行います。歴史的作品から現代作品まで、異なる角度からイメージの可能性を探ります。

*総合テーマは、土屋信子「30 Ways To Go To The Moon/月へ行く30の方法」展(2018年)のタイトルより引用

2階展示室では、東京都写真美術館のコレクションを含む、多様な社会的・文化的背景を持った作家たちの映像、写真、資料などを展観し、そこから導かれる集合的知性によって我々の未来の在り方を探ります。また展示室の中央では、連日、パフォーマンス、トーク、ディスカッション、ワークショップなどのプログラムを行い、作家と来場者がコミュニケーションを交わし、ともに思考を重ねていく場を生み出していきます。ひとりひとりが出来事の目撃者や体験者となることで、記録の装置(メディア)、記憶の図鑑となるような鑑賞体験を目指します。

地下1階展示室は、科学や理論では解明しきれない未知なる可能性や思考を示唆する作品やプロジェクトを紹介します。2階を集合知的な空間とするならば、地下1階は、その集合知から学びながらも、さらなる想像力によって飛躍する果てしない未来への旅のスタート地点と言えるかもしれません。

今回の映像祭の特徴の一つは、映像の一回性に着目している点です。映像という複製芸術でありながら、反復や非場所という性質とは正反対である一回性にこだわった作品、パフォーマンスやユニークピース、すべてを目撃(鑑賞)することができないような時間的な奥行きや限界に取り組む作品、また映像制作のプロセスに身体的な行為や思考を作用させることで、その場で完成し、消滅していくような作品を紹介する予定です。

そしてこれまで以上に、上映プログラムと展示プログラムを接続し、双方向の横断を試みたプログラムづくりを展開します。

ウェブサイトより)

開催プログラム

コミッション・プロジェクト

恵比寿映像祭における東京都写真美術館の新たな事業として、国際的な発信および新しい文化価値の醸成を目的に、恵比寿映像祭2023から始まった制作委嘱事業が「コミッション・プロジェクト」です。映像祭などを通じてこれまでに構築した国内外のネットワークを活用し、日本を拠点に活動する新進アーティストの中からファイナリストを選出。選ばれたアーティストに制作委嘱した映像作品を、“新たな恵比寿映像祭”の成果として発表します。その作品を将来的に国内外の文化施設や文化機関で紹介することで、アーティストの創造活動を支援するスキームを作っていきます。
第1回特別賞受賞者の特別展示
出品作家|恵比寿映像祭2023特別賞受賞アーティスト 荒木悠、金仁淑
*詳細はこちらをご覧ください。

展示

総合テーマ「月へ行く30の方法」を、写真や映像を主とした様々な表現によってひも解き、アーティストだけでなく、鑑賞者の参加によってともに考えていく試みを行います。東京都写真美術館の2F展示室では、東京都写真美術館のコレクションを含む、映像、写真、資料などを展示し、中央では連日、パフォーマンス、トーク、ディスカッション、ワークショップなどのプログラムを開催します。B1F展示室では、科学や理論では解明しきれない未知なる可能性や思考を示唆する作品やプロジェクトを紹介し、2F展示室で生まれる対話への応答を試みます。
・キャシー・アッカー
・荒川ナッシュ医
・コリー・アーケンジェル ほか
*詳細はこちらをご覧ください。

上映

東京都写真美術館1Fホールを会場に、恵比寿映像祭のために特別に編まれた上映プログラムを連日お届けします。劇映画から、実験映画、ドキュメンタリー、アニメーション、現代美術作品まで、日本初公開作品を含め、国内外から多様な作品が集います。上映後には、監督やゲストを招きトーク・セッションを開催します。
・デイヴィッド・ハモンズの芸術と時代《The Melt Goes On Forever》
・Bernadette Corporation特集
・崟利子新作ドキュメンタリー《ゆっくりあるく》 ほか
*詳細はこちらをご覧ください。

教育普及プログラム

教育普及プログラムは、多様な方が参加しやすいプログラムをはじめ、恵比寿映像祭をより身近に、より深く楽しんでいただくため、様々なプログラムをご用意しています。
・だれもが楽しめる「やさしい」見どころガイド
・手話通訳付き「たのしい」ギャラリーツアー
・TOPボランティアによる「展示会場アテンド」 ほか
*詳細はこちらをご覧ください。

オフサイト展示

恵比寿ガーデンプレイスの中心に位置するセンター広場には、訪れた人々すべてを迎える大型ビジョンが登場します。恵比寿映像祭2024 では、シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT] と連携し、特別プログラムの上映を行います。
・Poems in Code―ジェネラティブ・アートの現在/プログラミングで生成される映像
*詳細はこちらをご覧ください。

地域連携プログラム

地域連携プログラムでは、恵比寿近隣の地域で活躍するアートの担い手が総合テーマを共有して、それぞれの会場で選りすぐりの展覧会ほか多彩なイヴェントを開催します。加えて各施設をめぐるシールラリーを通じて、フェスティヴァルを楽しむきっかけをつくります。シールを集めると記念品がもらえます。ぜひご参加ください。
・映像と講演 ここだけのフランス映画 VIII アルノー・デプレシャン監督『いつわり』
・カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし~
・川内倫子 個展(仮) ほか
*詳細はこちらをご覧ください。

開催概要

会場
東京都写真美術館(東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内)、恵比寿ガーデンプレイス センター広場、地域連携各所ほか
会期
2024年2月2日(金)~2月18日(日)[15日間]
*コミッション・プロジェクト(3F展示室)のみ3月24日(日)まで
入場料
無料
*一部のプログラム(上映など)は有料
*詳細はこちらをご覧ください。

休館日
月曜休館
*ただし1/12(月・振休)は開館し、1/13(火)は休館
開館時間
10:00〜20:00(18日は18:00まで)
*コミッション・プロジェクトは2月20日(火)~3月24日(日)の10:00〜18:00
(木・金は20:00まで)
*入館は閉館の30分前まで
問い合わせ先
TEL:03-3280-0099(代表)
受付時間:10:00〜18:00
月曜休館(月曜日が祝休日の場合は開館、翌平日休館)
主催
東京都/公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館/日本経済新聞社
ウェブサイト
https://www.yebizo.com/jp/