キュレーターズノート

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観光と造形の間を行き来する12通りのイメージ──「小林耕平 テレポーテ―ション」

[2022年10月15日号(野中祐美子)]

「テレポーテーション」という言葉を聞くとどこか懐かしい響きがするのは私だけだろうか。幼少期、日本の多くの子供たちが観ていたであろうアニメ「ドラえもん」の影響かもしれない。ドラえもんは、瞬間移動の道具「どこでもドア」でのび太を幾度となく助け、...

「コレクション」を考える(5)──これからの歴史をつくる栃木市立美術館

[2022年10月15日号(志田康宏)]

本連載では、元来そのような方針にしていたわけではないが、第1回記事を除きすべて栃木県内の事例に統一されている。「コレクションを考える」という連載テーマで取材先を考えていったところ、たまたまこのタイミングでさまざまな「コレクション的に面白いこ...

美術館からの逃走──「みる誕生 鴻池朋子」(高松会場)と大島での展示

[2022年10月15日号(橘美貴)]

今夏、高松市美術館にて展覧会「 みる誕生 鴻池朋子 」が立ち上がった ★1 。本展は瀬戸内国際芸術祭2022の夏会期に合わせて開催されたもので、鴻池は芸術祭にて大島でも作品を展開している。この2カ所での展示は高松市美術館でのインタータイダル...

国松希根太展「地景を刻む」が挑むもの

[2022年10月01日号(立石信一)]

国松希根太の個展「地景を刻む」が開催されている。国松は札幌出身で白老町の飛生地区にある 飛生アートコミュニティー (旧飛生小学校)を制作拠点に活動している彫刻家である。現在、飛生アートコミュニティーを恒常的に制作拠点としているのは主に国松一...

「Our Attitudes」を通して見る、熊本市現代美術館の20年/この先の企画者のために経緯を残しておくこと

[2022年09月15日号(坂本顕子)]

熊本市現代美術館は、2022年10月12日に開館20周年を迎える。それを記念してギャラリーⅢでは1980年代生まれの熊本出身の4人の作家を取り上げ、この20年のうちに熊本から芽吹いた新たな表現を紹介する「 Our Attitudes 」展が...

「共演者」がもたらす想像力──AIとパフォーミングアーツの現在

[2022年09月15日号(竹下暁子)]

AIや、それを支えるテクノロジーが人々の熱い視線を集めるようになって久しい。我々の日常のなかにも自然と溶け込むようになったそれらの存在がいまだに時折SNSなどでバズを集めるのは、AIがつくり出す予想を超えた精度のものに、人の意思が介在しない...

日本の80年代美術展を展望する

[2022年09月01日号(中井康之)]

ここ数年にわたり、日本の80年代美術を主題とした、あるいは同80年代の作品が主体となった展覧会が連続して開催されてきた。コロナ禍が世界を覆い尽くして3年目となる2022年6月から8月にかけて兵庫県立美術館で開催された「兵庫県立美術館 開館2...

漂流のゆくすえ──「もしもし」から「てくてく」へ

[2022年09月01日号(中谷圭佑)]

東京の大学院を卒業し、京都市の中心部にある旧い小学校を改修した文化施設、京都芸術センターのスタッフとして働き始めてから5カ月が経つ。移り住んだ京都のむせ返るような夏の暑さには未だに慣れないが、アシスタントキュレーターではなく「アートコーディ...

具体と曖昧のはざまから、新しい世界を映し出す──「ムン・キョンウォン&チョン・ジュンホ:どこにもない場所のこと」

[2022年08月01日号(野中祐美子)]

本号では、金沢21世紀美術館で開催中の展覧会「 ムン・キョンウォン&チョン・ジュンホ:どこにもない場所のこと 」について紹介する。 現代韓国を代表するアーティストデュオ、ムン・キョンウォン&チョン・ジュンホ(以下、ムン&チョン)といえば、2...

鑑賞者が主体となるフラットな関係性をどうつくるか──「音で観るダンスのワークインプログレス」京都公演

[2022年08月01日号(田中みゆき)]

「音で観るダンスのワークインプログレス」(以下、「音で観るダンス」)は、2017年から2019年までKAAT神奈川芸術劇場のプロジェクトとして企画した。その後城崎国際アートセンターの委嘱により新作を制作することとなり、城崎での滞在制作と上演...

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