キュレーターズノート

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コロナ禍のなかでの青森県立美術館その3──「大・タイガー立石展」と「編集者 加藤謙一と昭和漫画」展

[2021年12月01日号(工藤健志)]

2022年1月16日(日)まで埼玉県立近代美術館&うらわ美術館で開催中の「 大・タイガー立石展 」。千葉市美術館、青森県立美術館、高松市美術館に埼玉の2館を加えた計5館による共同企画展である。もともと本展は千葉市美術館の水沼啓和さんが発案し...

虎 変容するものたち──「ホー・ツーニェン 百鬼夜行」

[2021年12月01日号(能勢陽子)]

各時代には固有の、いま生きている社会とは異なる、掴み切れない空気や風がある。文化も歴史もゆっくりとしたアニメーションのように時々刻々と移り変わっているから、現代と地続きであるはずでも、時を隔てて振り返ると、当時の風はすっかりどこかにいってし...

「コレクション」を考える(1)──「コレクター」を展示する

[2021年11月15日号(志田康宏)]

今号より「キュレーターズノート」にご寄稿いただく栃木県立美術館の志田康宏氏には、「コレクション」の収集や保存、その活用に関する考え方や制度の原点を照らしながら、現代社会におけるその役割をとらえなおすというテーマを掲げていただいた。第1回目は...

その地域で生きる身体の、それぞれの尺度──生きる私が表すことは。/糸島芸農2021

[2021年11月01日号(正路佐知子)]

今秋九州ではいくつも現代美術の企画が行なわれている。すべてを見て回ることは難しいが、そのなかで訪れることができた二つの展覧会を紹介したい。両展ともにこの世の中を覆う息苦しさについて考え、一般論ではなく自分の足元を見つめるところから問いを立ち...

語りの複数性──わからなさとともに在ること

[2021年11月01日号(田中みゆき)]

展覧会「語りの複数性」は、固有の感覚や経験に裏打ちされた表現や、他者の経験する現実を自らの身体をもって受け取り、表現する試みを扱う展覧会である。落語をとらえた写真や、音から想起されたドローイングなど、各作品には何らかの空白があり、それゆえに...

場所と作品のありえ方──京都芸術センターでの展示から

[2021年10月15日号(谷竜一​)]

京都芸術センターは、美術館ではない。 本稿では、当センターの建物の構造と当館の特性についてあらためて確認し、これをふまえていくつかの展示を振り返ってみたい。個々の展示の評価とは別に「アートセンター」と呼ばれる当センターの、ある側面が見えてく...

生きるまなざし──木村忠太の初期作品《昭和20年8月15日のコンポジション》

[2021年10月15日号(橘美貴)]

9月中旬、香川県に対するまん延防止等重点措置、いわゆるまん防が延長された。日々の新規感染者数と政治家たちの動向を注視するなか、いよいよ解除されるだろうかと現場の期待は高まったものの、四国では香川県のみが継続して対象となり、それを受けて県内の...

コロナ禍でも「さわる」展示を──「ケレ ヤン、ヌカㇻ ヤン、ヌ ヤン さわる、みる、きく、国立アイヌ民族博物館」を開催して

[2021年10月01日号(立石信一)]

「ケレ ヤン、ヌカ ラ ヤン、ヌ ヤン さわる、みる、きく、国立アイヌ民族博物館」展は、2021年8月21日から9月12日までの会期を予定にスタートした。コロナ禍の現在にあって、あえて「さわる」ことをテーマとした展示を行なうことに少なからぬ...

鳥取のアーティスト・イン・レジデンス・プログラムについて

[2021年10月01日号(赤井あずみ)]

近年の鳥取アートシーンの特徴を挙げるとすれば、欠かすことができないのがアーティスト・イン・レジデンス(以下、AIR)の活動である。2014年、2015年に開催された 「鳥取藝住祭」 という名称の芸術祭について耳にしたことのある方もいるかもし...

コラボレーション(Collaboration)とコレクティブ(Collective)のC

[2021年09月15日号(レオナルド・バルトロメウス)]

新型コロナウイルス感染症が日本で猛威を振るい始める少し前、ひとりのキュレーターがインドネシアから山口へと移り住んだ。インドネシアのジャカルタを拠点に活動するアーティスト・コレクティブ、 ルアンルパ の一員としても活動していたレオナルド・バル...

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