artscapeレビュー

ゼロ年代のベルリン──わたしたちに許された特別な場所の現在(いま)

2011年10月15日号

会期:2011/09/23~2012/01/09

東京都現代美術館[東京都]

世界12カ国からベルリンに集まった15組(10/29から18組に増加)のアーティストを紹介。映像作品が多いので閉口するが、マティアス・ヴェルムカ&ミーシャ・ラインカウフの映像は笑える。マティアスが地下鉄構内や橋などにヒモを掛けてブランコ遊びをするところを記録したもので、映像作品というよりストリートアートのドキュメンタリーになっている。ミン・ウォンはパゾリーニ映画の登場人物すべての役を自分ひとりでこなすという映像作品がメインだが、その映画のワンシーンを描いたペインティングも出していて、こちらのほうがおもしろい。ペインティングでいえば、抽象表現とグラフィティを掛け合わせたようなカタリーナ・グロッセの作品が、今後の絵画の可能性を示唆しているように思えた。

2011/09/22(木)(村田真)

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