2017年06月15日号
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artscapeレビュー

世界制作の方法

2011年11月15日号

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会期:2011/10/04~2011/12/11

国立国際美術館[大阪府]

元町高架下を楽しんでいたら5時すぎてしまったので、急いで大阪へ。国立国際は金曜だけ夜7時までやってるからね。「世界制作の方法」とは、表現メディアが新しい世代によってつねに再解釈され、更新されていくことを、エキソニモ、パラモデル、鬼頭健吾、金氏徹平ら9組のアーティストの作品によって確認しようというもの。早い話、インスタレーションにしろメディアアートにしろ、ぼくが考えているそれはもはや時代遅れで、いまやこれがインスタレーションであり、メディアアートなんだぞと宣告される残酷な展覧会といえる。年寄りのひがみですかね。まあ新しかろうが時代遅れだろうが、要は共感できるかどうかの問題だ。共感というわけではないが、これはスゴイと思ったのはクワクボリョウタの《10番目の感傷(点・線・面)》というインスタレーション。この作品、すでに何度か展示され、文化庁メディア芸術祭で受賞までしているらしいので、いまさらスゴイというのもそれこそ時代遅れだが、とにかく見ていて飽きなかった。暗い展示室のなかを鉄道模型が走るのだが、レールの傍らに置かれた鉛筆や洗濯バサミやかごなどの日用品が明かりに照らされ、壁に次々とビルや橋のような影を映し出していくのだ(伏せたかごの影が原子力発電所に見えるのは意図的か?)。汽車が一周すると、テープが巻き戻るように(これも時代遅れ?)高速で逆走する。これはよくできている。同展の滞在時間の半分くらいをこの作品に費やした。

2011/10/21(金)(村田真)

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