毎月1日、15日号発行の美術館・アート情報をお伝えするWebマガジン(次回5月15日更新予定)

artscapeレビュー

横浜を撮る!捕る!獲る! 横浜プレビュウ

2011年11月15日号

twitterでつぶやく

会期:2011/10/14~2011/11/06

新・港村(新港ピア)[神奈川県]

横浜トリエンナーレにあわせて新港ピアで開催されている「新・港村」。全国各地のアート関係のNPO法人、企業メセナ活動の組織、インディーズスクール、クリエーターたちの常設スタジオなどが、ところ狭しと建ち並び、ひっきりなしにパフォーマンスやダンスの公演、シンポジウムなどが開催されている。7月のスタート時にはまだ閑散とした雰囲気だったのだが、日が経つにつれてだいぶ賑やかになってきた。そのかなり広い会場のあちこちに写真が並んでいる。「新・港村」のクロージング企画として、11人の写真家が横浜を撮り下ろした作品を展示するという「横浜プレビュウ」の企画だ。
参加者は石内都、小山穂太郎、佐藤時啓、鈴木理策、中平卓馬、楢橋朝子、宮本隆司、森日出夫、山崎博、佐久間里美、三本松淳。中平のように「いつもの写真」を展示している者もいれば、三本松のようにスリット状の画像をブラインドのように吊るした新作のインスタレーションを試みる者もいる。佐藤や楢橋や宮本は手慣れた手法で横浜の目に馴染んだスポットを撮影し、鈴木や石内は身辺雑記的な日常のスナップを既成の空間に巧みに配置していた。モザイク状に入り組んだスペースの構造を逆に活かして、作品を会場に溶け込ませつつどう自己主張するのかが腕の見せ所なのだが、全体としてはかなりうまくいっていたのではないだろうか。
なお、有名写真家の顔見世興行的な「横浜プレビュウ」とは別に、東京藝術大学の在校生、卒業生たちの「TEAM それがすき」、BankART School飯沢耕太郎ゼミ有志による「チーム・いまゆら」、若手写真家のエグチマサル、藤本涼、横田大輔、吉田和生が合体した「MP1」など、いくつかの写真家グループが、やはり会場内でゲリラ的な展示を行なっていた。時には「横浜プレビュウ」の展示を食ってしまう作品もあり、カオス的な雰囲気がより強まっていた。

2011/10/28(金)(飯沢耕太郎)

▲ページの先頭へ

2011年11月15日号の
artscapeレビュー

  • RSS配信
  • RSS配信

2017年04月15日号(5月1日合併号)