2017年11月15日号
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artscapeレビュー

黄金町の風景展

2012年01月15日号

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会期:2011/11/13~2011/12/04

高架下新スタジオ SiteA Gallery[神奈川県]

黄金町界隈でたまに顔を合わせる気のいいおっさんが、隣の初音町で豆菓子店を営む谷口商店の谷口安利さんの名前と一致したのは最近のこと。その谷口さんが、これも黄金町のギャラリーなどでたまに見かけ気になっていた風景画の作者であると判明したのは、つい2、3週間前、この個展の案内状を見てからだ。失礼ながらその風体からはとても絵を描く人とは思えなかったので、意外性に驚いた。絵は、さまざまな場所と視点から黄金町の風景を切り取った8号前後の小さなキャンヴァス画が30点ほど。けっして名人芸とはいえないけれど、ごちゃごちゃした雑踏を大づかみに処理する筆さばきは達者なもので、パリの下町を描いたユトリロの陳腐な風景画よりずっといいかも。なにより、生まれ育ち勝手知ったる街だけに、描く喜びと記録を残したいというモチベーションの高さが見る者に伝わってきて快い。

2011/12/04(日)(村田真)

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