2017年08月01日号
次回9月1日更新予定

artscapeレビュー

「近藤守」日本画展

2012年05月01日号

twitterでつぶやく

会期:2012/04/09~2012/04/14

コバヤシ画廊[東京都]

銀座の街並みをとらえたモノクロ写真かと思ったら、正真正銘の日本画だった。近藤守の絵は、墨でていねいに描かれた街角の風景と、縦横無尽に走る土色の太い線が重複しながら同居したもの。大胆に採用された一点透視図法と、3つの壁面に連続させた画面の拡がり、それらのあいだをうねりながら貫く線の動きが、今日における都市の猥雑なエネルギーを巧みに引き出していた。技法や様式の点では従来の日本画を踏襲しているが、モチーフや効果の面では来るべき日本画を予見していたように思う。むろん、予断は許されないが、もしかしたら「これまでの日本画」と、「これからの日本画」の分水嶺になりうる作品なのかもしれない。

2012/04/12(木)(福住廉)

▲ページの先頭へ

2012年05月01日号の
artscapeレビュー

文字の大きさ