2017年09月15日号
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artscapeレビュー

小島敏男 展

2012年07月01日号

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会期:2012/05/30~2012/06/16

a piece of space APS[東京都]

花鳥風月という言葉があるように、これまでの美術は花を特権化してきた。だが、なぜ花ばかりが執拗に描かれる一方で、幹や葉、根は美術家の視線から外されてきたのだろうか。その正確な理由はわからない。だが、例外的な美術家がいないわけではない。小島敏男が木から掘り出しているのは、金木犀の葉。朽ち果てる寸前なのだろうか、どちらかといえば硬質な葉の触感をみごとに表わしている。花ではなく葉を、しかも生命力あふれる若葉ではなく、終わりを控えた葉を形象化した小島の作品は、美術家のやるべき仕事がまだまだ残されていることを如実に物語っていた。

2012/06/14(木)(福住廉)

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