2017年11月15日号
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artscapeレビュー

大辻清司フォトアーカイブ 写真家と同時代芸術の軌跡1940-1980

2012年07月01日号

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会期:2012/05/14~2012/06/23

武蔵野美術大学美術館[東京都]

写真家・大辻清司の回顧展。少年期のアルバムからオブジェの美学を追究した写真、そして「実験工房」や「具体」「暗黒舞踏」「人間と物質展」といった前衛芸術の現場を記録した写真、さらには雑誌『アサヒグラフ』における齋藤義重や北代省三、山口勝弘らとの共同制作まで、じつにさまざまな写真が一挙に展示された。大辻の人生の軌跡が、文字どおり写真と同伴していたことがよくわかる。瀧口修造が企画を手がけたことで知られている「タケミヤ画廊」で催された中村宏の個展を撮影した写真など、たいへん貴重な写真も多い(ちなみに「竹宮」だと早合点していたら、「竹見屋」だったことを初めて知った)。ネガフィルムをデジタル化したうえでiPadで自由に観覧させるなど、見せ方にも工夫が凝らされていた。大辻の写真には戦後美術史が焼きつけられていることを考えると、誰もが活用できるアーカイヴとしてぜひとも公開してほしい。

2012/06/20(水)(福住廉)

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