2018年10月15日号
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artscapeレビュー

岡本里栄 個展「目を凝らす:よく見えない」

2012年07月15日号

会期:2012/06/19~2012/07/01

Gallery PARC[京都府]

2012年に成安造形大学洋画コース研究生を修了後、現在、京都精華大学大学院に在籍しているという岡本里栄の個展。今展で初めて知った作家だ。会場には10点の油画が展示されていたのだが、全体的にどれもおぼろげな光景を思わせる作品で、画面になにが描かれているのかはじめは判然としない作品がいくつかあった。しかし不思議なことに、位置や距離をかえてじっと画面を見ていると描かれた対象が「見えてくる」という感覚を覚えるから感動。そのなかには本人の自画像も含まれていたかもしれないが、すべての作品に女性(の仕草や表情)が描かれていた。ステイトメントによると、その手法には独自のルールがあるようなのだが、その色彩感覚にも感心する。映像のピントが一気にあって存在がくっきりと確認できる瞬間のような感覚と驚きが忘れられない。また次回の発表も楽しみだ。

2012/07/01(日)(酒井千穂)

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