2018年10月15日号
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artscapeレビュー

新incubation4「ゆらめきとけゆく──児玉靖枝×中西哲治 展」

2012年07月15日号

会期:2012/06/16~2012/07/13

京都芸術センター[京都府]

ベテランと若手が向き合い、互いに誘発し合うことをテーマにする企画展シリーズ「新incubation」の4回目。今回の出品作家は、ともに油画による表現を行なっている児玉靖枝と中西哲治。児玉は、2008年から2009年にかけての作品《気配─萌え木》《気配─芽吹き》《気配─萌黄》をはじめ、森の木々をモチーフにした2009年からの《深韻》シリーズ、海の光景や水面や水中を描いた《わたつみ》などを発表。中西は、工事現場やY字路など、ありふれた街かどの風景などを描いた13点の作品を展示。塗り重ねられた絵の具の色の深みと透明感にたたえられた児玉の作品は本当になにかが潜んでいるようで、画面の奥へ奥へと目が誘われる。逆に、中西の作品は充満するような湿度や埃っぽい空気、街中の喧噪の音を感じさせるもので、風景の既視感という記憶を刺激する。アプローチは違うがどちらも見応えのある描写力。

2012/06/16(土)(酒井千穂)

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