2018年10月15日号
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artscapeレビュー

ナカフラ演劇展

2012年07月15日号

会期:2012/06/07~2012/06/20

こまばアゴラ劇場[東京都]

久しぶりに訪れた駒場にて、ナカフラ演劇展のCプログラムを鑑賞した。3つの短編を上演したが、最後のおまけ「マクベスのあらすじ」が特に印象的だった。10分で本当に物語の粗筋を生身の俳優が演じる。だが、文字で読む粗筋と似ているようでまるで違う。文字は不要な情報を削ぎ落し、内容を抽象化しているが、生身の人間は表情、衣装、音声、動作など、それ以外の多くの情報を必然的に抱え、それを聴衆に伝達してしまうからだ。ゆえに、粗筋による物語の裁断は暴力的なインパクトを感じさせる。むろん、基本的に演劇はリアルタイムだけではなく、場面が変わるごとに時間が飛ぶものだが、さらに時間を編集した粗筋で感じる奇妙さと、どこが境界線になるのかを考えさせられた。

2012/06/14(木)(五十嵐太郎)

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