artscapeレビュー

悪魔のしるし「倒木図鑑」

2012年10月15日号

会期:2012/09/27~2012/09/30

KAAT 神奈川芸術劇場[神奈川県]

建築学科出身の危口統之が主宰する悪魔のしるしの「倒木図鑑」を観劇した。これもKAATという場を生かした建築的な舞台装置(神社に見立てたKAAT、あるいはシーソーの構造によって3人の特別観客席とバランスをとる劇場。そして観客が去り、平行が崩れ、壊れる劇場)や物語の設定、また建物の用途の読み替えや結婚式/葬儀の形式性がおもしろい。一方、筆者にとっては、物語の推進力が弱かった。内容やエピソードが普遍化しづらい内輪の印象があり、やや混乱気味で、もうちょっと整理できたのではかと思う。

2012/09/27(木)(五十嵐太郎)

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