2018年10月15日号
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artscapeレビュー

中国──王朝の至宝

2012年11月15日号

会期:2012/10/10~2012/12/24

東京国立博物館[東京都]

「日中国交正常化40周年」を記念するこの展覧会が、中国で反日運動が盛り上がるこの時期に開かれるというのはどうなのよ。今日の内覧会にはアグネス・チャンも来ていたが、記者から「中国の反日活動をどう思います?」とイジワルな質問をされていた。展覧会は、中国美術に関してほとんど知識も興味もない私にとってもかなりおもしろいものだった。なにがおもしろいかって、蜀とか楚とか秦とか唐とか宋とか王朝が代わるごとに美術の様式もゴロッと変わること。もちろんつながりのある時代もあるけど、西洋美術史みたいに継承・発展していかないで、前の時代の様式がまるでなかったかのようにまったく別の様式を打ち立て、またそれをチャラにして……というシジフォスの神話みたいなことを何千年も繰り返してきた。このムダなエネルギーの消費こそ大河中国の足を引っぱってきた要因なんだなと、あらためて気づいたのでした。やはり中国は奥が深い。

2012/10/09(火)(村田真)

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