artscapeレビュー

久保文音 展

2013年03月15日号

会期:2013/02/19~2013/02/24

ギャラリーモーニング[京都府]

作家は京都精華大学で日本画を専攻する4年生。京都市立美術館で開催されていた大学の卒業制作展に時期を合わせて個展を開いていた。展示されていたのは女性像や風景、野菜などを描いた作品。岩絵具や鉛筆のほか、コーヒーも用いて描いているというそれらの作品は、柔らかな色彩と細やかな描線が特徴で、エッチングの銅版画のような趣きもあった。よく見るとドレスのレースや背景の模様など、画面の一部は絵の具を盛り上げるようにして描かれていて、それもかなり厚みがあるのだが、少し離れて見るとそれもあまり分らないのが面白い。一見、繊細なイメージとのギャップが魅力的だった。


左=久保文音《マチビト》
右=展示風景

2013/02/21(木)(酒井千穂)

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