artscapeレビュー

プレビュー:Crackers boat『flat plat fesdesu vol. 2』、『駆ける女』

2013年04月01日号

ダンスと音楽を混ぜ合わせたフェスティバル『flat plat fesdesu vol. 2』が開催される(2013年4月23日~29日、こまばアゴラ劇場)。KENTARO!!らが結成したプロジェクトチームCrackers boatによる企画で、A、B、Cと分かれた三つのプログラムの公演が行なわれる。個人的には、最近偏愛中のQ(演出:市原佐都子)がどんなパフォーマンスをするのか気になるところなのだが、遠田誠(Aプロ)、岩渕貞太(Bプロ)、大倉摩矢子らコンテンポラリー・ダンスや舞踏の実力ある作家が踊るほか、フレッシュなアイディアでダンス表現を更新するAokid(たかくらかずきとのコラボ)にも注目したい。青葉市子など音楽のほうも面白そうな作家たちがラインナップされている。音楽の作家たちとの公演という点からしてもそうなのだけれど、これはライブハウスで音楽の作家たちが日々行なっているような「対バン」的な仕方でダンスを楽しむことになるのだろう。こういう企画が、ダンスの鑑賞習慣を変えていくのに違いない。
そのほか、黒沢美香が上村なおか、森下真樹を振り付ける『駆ける女』(2013年4月27日~29日、スパイラルガーデン)も見逃せない。乙女度の高い黒沢の世界を2人のダンサーがどう踊ってみせるのか、楽しみだ。

2013/03/31(日)(木村覚)

2013年04月01日号の
artscapeレビュー