artscapeレビュー

レオナール・フジタとパリ 1913-1931

2013年07月15日号

会期:2013/04/20~2013/06/23

静岡市美術館[静岡県]

静岡市美術館「レオナール・フジタとパリ1913-1931」展を見る。近年、彼の戦争画が再評価されているが、この企画では、いわゆる乳白色のスタイル以前の、パリ渡航前や渡航後のデビュー時など、藤田の初期作品を紹介する。古今東西のさまざまなスタイルを器用に吸収し、ミックスし、異国でどうアピールするかを計算しており、なかなか戦略的だと思う。実際、彼がルーブルでエジプト美術を研究したり、同時代のアーティストのさまざまな手法をパロディ的に再現するドローイングを描いていたことも紹介されていた。

2013/06/16(日)(五十嵐太郎)

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