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トリエンナーレスクール2013年度 藤村龍至「列島改造論2.0とナゴヤ・ソーシャルプローブ・プロジェクト構想」

2013年07月15日号

会期:2013/06/29

名古屋市美術館 2階 講堂[愛知県]

名古屋市美術館のトリエンナーレ・スクールにて、藤村龍至がレクチャーを行なう。前半は列島改造論2.0で、会場の美術館を設計した黒川紀章も、若かりしころはこんな感じだったのかと思う。後半はデザインの底上げを行なうワークショップ形式の展開について。履歴をつけて、改良を重ねる方法論は、超線形→CITY2.0→鶴ヶ島という一連の進化そのものとも重なりあう。また超線形プロセス論では、設計者サイドの底上げを行なっていた藤村が、最近のプロジェクトでは、ユーザー、すなわち一般市民側の底上げも試みていたことがよくわかる。またトリエンナーレで行なう、あいちプロジェクトが披露され、道州制や中京都の構想を踏まえ、現在の県庁と市庁舎を博物館に変え、その向い側にそれぞれの新しい庁舎をつくる計画を期間中、来場者や学生を巻き込みながら、進めていく。

2013/06/29(土)(五十嵐太郎)

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