artscapeレビュー

芦田尚美「ポケット」

2013年08月15日号

会期:2013/06/22~2013/07/13

TOMIO KOYAMA GALLERY KYOTO[京都府]

元染工場だった建物を改築したビルに2008年にオープンした小山登美夫ギャラリー京都とタカ・イシイギャラリーがこの7月で閉廊。これまでそれぞれに関西のアートシーンに新風を吹き込む展覧会を開催してきたギャラリーだった。小山登美夫ギャラリーで最後に開催されていたのは芦田尚美の個展。以前から同ギャラリーやショップで陶磁器の作品を発表していた芦田だが、今展では山並みの風景が描かれた代表的な器「AMETSUCHI」シリーズのほか量産のお菓子などの箱をモチーフにしたオブジェ、小さな人形のインスタレーションなど、これまでの作風ともイメージの異なる作品が多数展示されていた。優しく可愛らしい雰囲気の食器類にはもはや多くのファンがいるだろうが、そのたおやかさとも違う、ダイナミックで尖った印象の作品が意外で新鮮だった個展。親しみやすさと心躍るような刺激がないまぜの空間が素敵だった。

2013/07/11(木)(酒井千穂)

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