artscapeレビュー

“開発も”新世代への視点2013

2013年08月15日号

会期:2013/07/22~2013/08/03

ギャラリーなつか[東京都]

かつて「新世代への視点」に選ばれた開発好明が20代の若手作家12人を選んだ、いわば「開発からの発言 もっと新世代への視点」。同展に参加する12画廊の展示室を20分の1のマケットにして、そこに地主林太郎、寺井絢香、灰原千晶、吉野ももらが作品を発表している(女性が大半を占めるのは近年の傾向だが、開発の趣味もあるだろう)。この企画が今日見たなかで一番おもしろかった。これはOB開発の「新世代への視点」に対するエールともいえる反面、狭い貸し画廊に対する痛烈な批評と見ることもできる。作品は20分の1のマケットにつくるという縛りがあるため、必ずしも各作家の持ち味が発揮されてるわけではないが、彼らにとっては「新世代への視点」に選ばれるためのトレーニングにもなるはず。別に選ばれなくてもいい?

2013/07/25(木)(村田真)

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