artscapeレビュー

平川恒太「Trinitite──けいしょうされぬ記憶と形」

2013年09月15日号

会期:2013/08/01~2013/08/15

バンビナートギャラリー[東京都]

宮本三郎の作戦記録画や核実験のキノコ雲の写真を黒く塗り替えたような絵画と、戦中に制作されたアニメのキャラクターを拡大した作品の展示。タイトルの「トリニタイト」とは核爆発によって生成される人工鉱物の名称だが、黒い画面に付着したラメがキラキラ光るせいか、まさにイメージが結晶化したような印象だ。以前、長崎出身の彫刻家・森淳一もキリスト教の「トリニティ(三位一体)」にかけて同名の聖母子像をつくっていたが、こうして新世代に戦争や核問題を継承・形象・警鐘していってほしい。

2013/08/14(水)(村田真)

2013年09月15日号の
artscapeレビュー