artscapeレビュー

SHORT PEACE

2013年09月15日号

会期:2013/07/20

大友克洋の『ショートピース』は短編のオムニバスだが、『火要鎮』における空間の表現が面白かった。近世の日本を題材とする作品は三編含まれていたが、これは特に日本美術がもつ巻物形式や吹抜け屋台の空間表現を、あえてアニメに移植し、そのフレームの中で人を動かしながら、伝統を活用している。その結果、通常の映画にはない、画面の斜めスクロール、人の瞬間移動と同時存在なども起き、独特の時空表現をもたらしている。

2013/08/01(木)(五十嵐太郎)

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