2018年10月15日号
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artscapeレビュー

あいちトリエンナーレ2013 パブリック・プログラム スポットライト「青木淳×杉戸洋(スパイダース)」

2013年10月15日号

名古屋市美術館 2階講堂[愛知県]

名古屋市美術館にて、青木淳と杉戸洋のトークが行なわれた。青木は、モダニズムおける軸線の手法とポストモダンの断片化を、ミケランジェロとピラネージに対応させつつ説明し、今回のプロジェクトで名古屋市美術館の断片化された軸線を縫いなおすような試みを説明する。また初期案から最終案までの変遷も詳しく紹介した。2人の間で濃密なビジュアル・コミュニケーションを通じて、さまざまなツッコミと修正がなされ、単独名義ではなく、スパイダースという共同名義に至った理由がよくわかる。論理的で分析的な青木に対し、感覚的で天才的な杉戸。2階のカラフルな空間インスタレーションは、最後に現場でライブ的に決定したらしい。トークの後、オープンアーキテクチャーのチームに対し、2人が名古屋市美のガイドツアーを行なう。1階に3.11のメモリアル・スペースを制作したアルフレッド・ジャーは、吹き抜けに挿入された仮設の階段を「天国への階段」だねと言ったらしい。また市美の2つの軸線を延長すると、杉戸のアトリエや材料を購入したホームセンターを通るという興味深いエピソードなどもうかがうことができた。

2013/09/14(土)(五十嵐太郎)

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