artscapeレビュー

映秀東村

2014年01月15日号

[中国・四川省]

映秀東村は、チベット系などが暮らす、現地復興ニュータウンだった。伝統様式を意匠に組み込み、映画のセットのような街並みである。この一角には、倒壊した中学校がそのまま保存されていた。付近の大地震紀念館は、地下に降りて震災の展示を見た後、今度は上に登って、復興計画の展示が続くという興味深い空間構成である。こうしたニュータウンや震災遺構の整備は、震災後、およそ2年でほとんど成し遂げられており、すさまじいスピードである。日本とは違う、国家主導の強さだろう。午後は世界遺産になっている都江堰を訪れ、二千年前の治水工事を見学した。

2013/12/12(木)(五十嵐太郎)

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