artscapeレビュー

フィンランド現代美術 はるかな大地の色とかたち

2014年05月01日号

会期:2014/04/15~2014/04/26

楓ギャラリー[大阪府]

北欧のフィンランドから7名のアーティストが来阪、同国の現代美術を紹介した。作品は、版画、彫刻、ガラス、レリーフなど多彩で、どの作品にも大らかさと洗練が同居しており、日本の現代美術とは明らかに雰囲気が異なる。筆者のお気に入りは、トゥッカ・ペルトネンのフィンランドの情景から着想した木版画、アルマ・ヤントゥネンの盆栽を思わせるガラス作品、オッリ・ラトゥの素朴な風合いの木彫レリーフ。ほかにも国際的に活躍している作家が数名含まれており、彼らと街中の画廊で身近に接することができた。なお、本展の開催に当たっては、画家の森井宏青と山縣寛子の長年にわたる北欧との交流が背景にあり、本展出品作家のひとりでもあるオッリ・ラトゥがフィンランド側のキュレーターを務めた。

2014/04/15(火)(小吹隆文)

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