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光風会100回展記念「洋画家たちの青春──白馬会から光風会へ」

2014年05月15日号

会期:2014/03/21~2014/05/06

東京ステーションギャラリー[東京都]

日本初の洋画家の団体である明治美術会から、外光派の新風を吹き込んだ黒田清輝らが独立して白馬会を設立し、その白馬会の解散後に立ち上げたのが光風会だ。いわば美術団体の老舗であり、その公募展の100回を記念する展覧会。ひととおり見た印象は「堅実」のひとこと。といえば聞こえはいいが、マジメだけどおもしろみがないということでもある。個人で芸術を追求するより、団体として高めていこうという姿勢が勝ってる。裏返せば、個人の突出を嫌う。こうした体質こそが日本の美術団体のいちばんの問題点ではないか。でもほかの団体に比べれば光風会はまだいいほうかもしれない。

2014/04/15(火)(村田真)

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