2018年06月15日号
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artscapeレビュー

五十嵐研ゼミ合宿(2日目)

2014年05月15日号

会期:2014/04/23~2014/04/24

[東京都]

ゼミ合宿の二日目も、住宅の見学をコンセプトとし、まず午前は前川國男や堀口捨己による近代住宅や民家などを楽しめる江戸東京たてもの園へ。ちょうど土浦亀城の展覧会を開催中であり、現存する自邸の大きな模型を中心に、卒計ほか、モダニズムの住宅図面、写真家としての妻の仕事なども展示されていた。園内では、レストランにも使われる《デ・ラランデ邸》が増えていた。ただ、洋館の場合、家具がない部屋は空虚感がより強くなる。
午後は前から行きたかった八王子のUR都市機構技術研究所を訪れた。スケルトン・インフィルの考えを提示するKSI住宅実験棟、自然と共生するテクノロジーを紹介するすまいと環境館を経て、お目当ての集合住宅歴史館へ。同潤会の単身者用(畳ベッドを備えていた)と家族用の部屋、2DKの蓮根団地(55型)、多摩平団地のテラスハウス、二層分を再現した前川國男の晴海高層アパートなど、新しい日本の住まいの形式を提示し、日本住宅公団がもっとも輝いていた1950年代を中心とした実物移築の展示を楽しむ。
URの展示を見終えた後は、中央線で戻りながら、幾つか建築をまわった。ファーレ立川を久しぶりに再訪したが、街なかのアートを探しているうちに、おそらくそうでないものも作品のように見えてくる。三鷹の駅前ではパチンコ屋を改修した、MOUNT FUJIによるハモニカ横丁ミタカで軽く一杯をやって休憩した。ハモニカ横丁の雰囲気をイメージした、異なる飲食店を同じ空間に混在させた独特のインテリアだが、そもそも、各店を説得して、よくこの企画を成立させたものだと感心する。最後はオリジナルである吉祥寺のハモニカ横丁でアトリエ・ワンの手がけた店舗を見てから、ゼミ合宿の打ち上げを行なう。

写真:上から、《デ・ラランデ邸》、堀口捨己《小出邸》、吉祥寺のハモニカ横丁

2014/04/24(木)(五十嵐太郎)

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