artscapeレビュー

TAKEO PAPER SHOW 2014「SUBTLE」

2014年06月15日号

会期:2014/05/25~2014/06/01

TOLOT/heuristic SHINONOME(トロット/ヒューリスティック東雲)[東京都]

竹尾のペーパーショウ2014を訪れた。テーマが「SUBTLE」だけに、石上純也と中村竜治の、テーブル上の小さな敷地において、紙という物質から可能な建築的なアイデアを追求した両作品が狂気じみてすさまじい。デザイナーやアーティストとは違う、建築家ならではのアプローチである。ほかに三澤遥の紙の花や、トラフのひとつながりの糸もセンスが良かった。ところで、会場の入口に設置されたガラスのインスタレーションが、ゲルハルト・リヒターぽいものだった。しかし、どこにもキャプションはなく、来場者もほとんどそれに気をとめず、お目当ての紙の展示へとまっすぐ向かう。が、警備員と話したら、やはりリヒターだった。この会場で一番高いものではないか。

2014/05/31(土)(五十嵐太郎)

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