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宝塚歌劇100年展──夢、かがやきつづけて

2014年09月15日号

会期:2014/08/05~2014/09/28

兵庫県立美術館[兵庫県]

前日、中学校の同期会のため伊丹のホテルに宿泊。朝、台風が近づくなかJR伊丹駅から神戸方面に向かうが、暴風雨のため目的の灘の一駅手前の六甲道で停車、そのまま待てど暮らせど動かず2時間近く足止めを食らう。JRに平行して走る阪神と阪急は動いているのに、暴風雨でそこまで歩けないし、タクシーもほとんど走ってない。たった一駅がこんなに遠いとは。仕方なく駅の近くで昼飯食って、びしょぬれになりながらタクシー拾って美術館へ。結局カネは3倍、時間は4倍ソンした。別にそこまでして見たい展覧会ではないんだけど、それに東京にも巡回するんだけど、ここまで来て見ないで帰るのはシャクだからね。でもこういうときの美術館は狙い目、客がほとんどいないからゆっくり見られる。さすがの宝塚展も、会場にいた1時間ほどのうちにわずか3組の客しか見かけなかった(その3組はどこからどうやってきたんだ?)。その代わり監視のおばちゃんがやたら多い。展示品が細々してるうえ、熱狂的ファンが少なくないから監視の目を光らせているのだろう。まあ宝塚展に限ってはほかの美術展と違い、観客が多いほうがにぎやかで楽しいかもしれない。展覧会は、劇団創立以来100年の歩みをたどりつつ、スターのポートレート、大道具小道具、衣装、ポスターなどを展示している。大道具などは近くで見るとチャチイものだが、衣装やポスターは有名デザイナーに依頼するなど徐々に進化を遂げているのがわかる。でも展覧会としてはアートとしての宝塚というより、一般のヅカファン向けの催しといった風情だ。そのため美術館の意地を見せようとしたのか、最後に小出楢重、小磯良平、小倉遊亀、中山岩太ら阪神モダニズムの作品を特集し、面目を保っていた。

2014/08/10(日)(村田真)

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