artscapeレビュー

祭り、炎上、沈黙、そして… POST 3.11

2014年12月15日号

会期:2014/11/26~2014/12/07

東京都美術館ギャラリーA[東京都]

3.11後、美術家はなにをなすべきか。おそらく美術家ならだれもが考えたはずの美術家の社会的役割というものを、みずからに問い続ける5人の展示。石塚雅子の絵画はとりたてて3.11を思い出させるものではないし、新しさも感じられないが、にもかかわらず鮮烈な印象を与える。横湯久美の写真も3.11とは無関係に、祖母の死に際してみずから演じた極私的奇態を撮ったもの。だから見てしまう。見る側は別に3.11を意識しないから。

2014/11/28(金)(村田真)

2014年12月15日号の
artscapeレビュー