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オスカー・ニーマイヤー展 ブラジルの世界遺産をつくった男

2015年08月15日号

会期:2015/07/18~2015/10/12

東京都現代美術館[東京都]

空飛ぶ円盤が海岸の崖の上に不時着し、そこからニーマイヤー本人が颯爽と降り立ってくる……というあきれたイントロ映像から展覧会は始まる。オスカー・ニーマイヤーといえば、祖国ブラジルの首都ブラジリアの都市計画にたずさわった建築家として知られるが、なぜか丹下健三やフィリップ・ジョンソンとダブってしまうのは、モダニズム建築の巨匠でありながら尻軽で新しもの好きだったこともあるが、たぶんみなさん長命だったからでしょうね(丹下91歳、ジョンソン98歳、ニーマイヤー104歳)。なにごとにも好奇心を持つことが長寿の秘訣かもしれない。それはともかく、冒頭の崖の上の円盤ことニテロイ現代美術館や、ミルククラウンのようなブラジリア大聖堂などの模型や写真のほか、サンパウロ・ビエンナーレの会場もあるイビラプエラ公園の30分の1模型もアトリウム空間に再現している。

2015/07/17(金)(村田真)

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