2018年11月15日号
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artscapeレビュー

松谷武判の流れ MATSUTANI CURRENTS

2015年11月01日号

会期:2015/10/10~2015/12/06

西宮市大谷記念美術館[兵庫県]

日本画家として美術家のキャリアを始め、その後関西の前衛美術グループ・具体美術協会に参加、1966年に渡仏し、以後パリと兵庫・西宮を拠点に活動を続けてきた松谷武判。彼の仕事を概観する個展が、地元・西宮で開催されている。展覧会は新作と旧作がほぼ半々で構成されており、旧作ではボンドによる膨らみや円環と鮮やかな彩色が特徴の1960年代~70年代の作品や、若き日本画家時代の作品を見ることができる。また、鉛筆の線で画面を塗り潰した作品は、1980年代の作品から新作までが並び、その一貫性と多様性を浮き彫りにした。松谷の個展は2002年にも同館で開かれているが、そのときは新作・近作展だった。10数年を経て、同じ場所で回顧展が行なわれたことを感慨深く思う。西宮市がある阪神地域には他にも注目すべき美術家がいるので、近隣の芦屋市、伊丹市の美術館も含めて、地元作家を取り上げる機会を増やしてほしい。

2015/10/09(金)(小吹隆文)

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